Somewhere in the world 〜不真面目社畜の徒然日記〜

ビジネスと旅行と、時々宗教

片づけは自分づくり

今度引っ越しするのですが、荷造りする前にまずは部屋を片付けようということでこんまりさんの片づけ本をあらためて読んでみました。

 

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米誌タイムの「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたり、著書が全米一位になったりと相変わらず注目を浴びていますね。

 

前回の引っ越しで読んだ時はもやもやが読後感に残ったのですが、今回はすっと腹落ちしました。

 

こんまりさんの片づけメソッドは、まず「捨てるを終わらせる」ことから始まります。モノの捨て方はいたってシンプルで、「モノを触ってときめかなかったら捨てる」

 ときめいたら残す、ときめかなかったら捨てる。

最初はなんじゃそりゃwwwwって感じでしたが、

今考えてみると、これって自分の価値判断を形作ることなんだと思いました。

これがすごいのって、モノの必要性を読者の主観にゆだねているところだと思うんです。これまでの片づけ方法って、「何日間使わなかったら捨てる」みたいな客観的な基準をもうけるのが多かったんですが、これだと結局誰もしなくなるんですね。ルールを作るのはいいけどルールを忘れてしまう。

 

判断基準が「ときめくかどうか」なら完全にその人の直感になります。

そして、どんなモノに囲まれるかって、結局その人そのものなんですよ。

音楽好きなら立派なオーディオ機器があるだろうし、歴史好きなら本棚に司馬遼太郎とか塩野七生が並んでいる。

だから何にときめくかどうかって、自分はどんなモノと生きていくのか、ひいては自分はどんな人間になろうとしているのかという問いでもあるわけです。

 

ときめくかどうかを明確に(主観的にせよ)判断できる人は、ちゃんと自分の価値判断を持っていると思います。

 

最初に僕が「片づけの魔法」を読んだ時にしっくりこなかったのは、その時はまだ自分の価値判断ができていなかったからです。

それから三年の時を経て、ときめくかどうかをちゃんと判断できるようになってきたのは、前よりは自分自身をかたちづくれるようになったからだと思っています。

学生時代にバイブルだと思っていた中谷彰宏の「大学時代しなければならない50のこと」はさくっと捨ててしまいました。もはや社会人になった自分には必要ないと判断しました。(この本自体は名著なのでこれから大学に入る人にはおすすめです)

だから片づけをきっちりできる人は「自分を持っている」人だと思います。