ラオス旅行記 メコン川の恵み
ラオスは東南アジア唯一の内陸国ですが、南北を切り裂くようにメコン川を流れています。
メコン川が人々の生活を支え、街を作り、国の境界をも形づくってきました。
古代四代文明が河川沿いにできたように、首都ビエンチャン、古都ルアンパバーン、その他の都市にメコン川を流れています。
メコン川で穫れる(少しグロテスクな)魚は毎日ローカルマーケットに並び、ラオス人の胃袋に放り込まれている。
また、ラオス中央に位置するビエンチャン周辺を流れるメコン川はそのままタイとの国境となっています。
北部の都市ファイサーイはメコン川がミャンマーとの境を区切っている。
南部まで行くと、カンボジアを分け隔てている。
特にやることのなかった僕はメコン川のほとりでずっとご当地ビール「ビアラオ」を飲んでました。
ビエンチャンを流れるメコン川は濁っていはいるものの、その景色は雄大。雨季が来ると水量が増し、乾季になると少し干上がって岸が広がる。この2サイクルを毎年延々と繰り返している。さながら、ラオスの人々が毎日をのんびりと暮らしているかのようである。
すべてを飲み込むかのようなゆったりとしたメコン川の流れがラオス人のマイペースの基礎となっていると言っても過言で話さそう。
ルアンパバーンではプーシーの丘と呼ばれる有名なスポットがあり、この丘から夕陽に落ちる美しいメコン川を一望できる。ただ、登頂までに200ほどの登らないといけないんだけど。
最高気温40℃近い4月末に僕は登ったわけだが、「部活かい!」と突っ込まないと身が持たないくらい辛い階段だった。
丘から眺める夕陽は、すべての苦労を吹き飛ばすくらいの美しい光景だった。
太陽とメコン川からすれば、僕なんて取るに足らない存在なのは間違いないけど、それでもこの大自然の一員でいさせてくれることに感謝したくなる。